レーザー脱毛とはレーザーの特性を活用した脱毛方法
レーザー脱毛・医療レーザー脱毛（レーザーだつもう・いりょうれーざーだつもう）は医療用のレーザー光を照射し、毛や毛根、毛根周辺の細胞を破壊することで、ムダ毛を抜く手間や時間を大幅に軽減した脱毛法です。色の濃い部分に照射すると色素が分解される、というレーザー光の特性を利用したもので、もともとはアザやしみ、ほくろなどの除去に活用されてきました。
針脱毛のデメリットを解決したレーザー脱毛
世界ではじめて医療レーザー脱毛が開発されたのは1996年のことです。レーザー光を照射した部分の皮膚にはダメージを与えず、毛根だけを破壊できるように研究が進められ、ハーバード大学の研究グループが脱毛のためのレーザー脱毛器の開発に成功しました。
1996年以前の医療脱毛法としては、電気針による絶縁針脱毛法が主流でした。絶縁脱毛法では、毛穴ひとつひとつに針を指すために痛みを伴ったり、一本ずつムダ毛を引き抜くために治療が長時間に及ぶといったデメリットがありました。レーザー脱毛が画期的な脱毛法として注目を浴びた理由は、それまでの「痛い」「時間がかかる」といった針脱毛のデメリットを解決する脱毛方法だったからです。
レーザー脱毛なら手軽に短時間で美しく脱毛
日本人の肌に合うレーザー脱毛器が開発されたのは1998年頃のことです。ハーバード大学で開発された脱毛器は、肌の色が薄い欧米人向けのレーザーである、ルービーレーザーが使用されていました。しかし、欧米人に比べ肌の色が濃い日本人に、ルービーレーザーによる脱毛は不向きです。そこで日本人の肌に合うアレキサンドライトレーザーが開発されたことをきっかけに、レーザー脱毛器の研究開発が活発になりました。
いまでは最新技術を活用したレーザー脱毛器が次々に開発され、より手軽に、より短時間で、より美しく脱毛することが可能になったのです。
医療レーザーによる脱毛の仕組み
医療レーザーにより毛根を破壊することで、長期に渡る脱毛を可能にしたレーザー脱毛。細胞を破壊するくらい強力なレーザーを肌に向けても安全なのでしょうか？その仕組みを詳しくみていきましょう。
決まった色にだけ反応するレーザー
レーザー光には、特定の色にのみ反応する、という性質があります。赤い色だけに反応するレーザー光もありますし、青い色だけに反応するレーザー光もあります。たとえば黒い色のみに反応するレーザー光を色の黒い部分に当てると熱が発生します。皮膚の内側にあるメラニン色素は黒い色をしており、レーザー光をよく吸収します。吸収した瞬間に熱を発生させるため、メラニン色素が分解されるのです。
レーザー脱毛は黒い毛根だけを破壊する
実際に毛根にレーザー光を照射すると、毛根と毛乳頭にあるメラニン色素に熱が吸収され、毛根や毛根周辺の細胞を破壊します。ムダ毛の根っこの部分を焼いてしまうことで、毛の生産機能をストップさせます。こうすることで、ムダ毛が再び生えてくることを防ぐのです。
レーザー脱毛に用いられるレーザー光は、メラニン色素のような黒い部分だけに反応し、それ以外の部分には反応しません。肌へのダメージなく永久脱毛が可能なのは、黒い毛根だけに反応して周囲の肌には反応しないためです。このため小さな毛穴の毛根部分だけを狙った脱毛が可能になるのです。
レーザー脱毛の効果
医療機関やエステサロンで最も多い脱毛方法は、レーザー脱毛と光脱毛（IPL脱毛・フラッシュ脱毛・フラッシュライト脱毛）です。いずれもよく聞く脱毛法ですが「何が違うのか分からない」と思っている人も多いかと思います。レーザー脱毛とその他の脱毛方法を、ムダ毛が抜けやすい、再生しにくいという脱毛の効果、施術のための通院・来店回数、施術時の痛みで比較します。
レーザー脱毛の効果を光脱毛と比較
高い出力のレーザー光で脱毛を行う医療レーザー脱毛は、価格が割高になるものの、永久脱毛という点で高い脱毛効果が得られます。レーザー脱毛を行う場合、医療機関に半年から1年ほど通院して、合計5回から6回の施術で脱毛が完了します。施術次の痛みは輪ゴムでパチンと弾かれる程度で、デリケートゾーンなどの痛みの強い部位に対しては、部位を冷やす以外に局所麻酔を利用する医療機関もあります。
エステサロンで受けられる光脱毛は、医療レーザー脱毛に比べると低い出力のレーザー光で脱毛を行います。価格は割安になるものの確実な脱毛効果は期待できません。エステサロンに2年から3年ほど来店して合計11回から15回の施術で脱毛が完了します。レーザー光の出力が低いため痛みはほとんど無いか、一瞬軽い痛みを感じる程度です。脱毛の料金に差はあるものの、確実な脱毛効果が期待できるのは医療レーザー脱毛であると言えます。
