針脱毛の特徴
レーザー脱毛が登場する90年代後半までは針脱毛が一般的な方法でした。もともとは19世紀後半、アメリカの眼科医が逆さ睫毛治療のために開発した技術を応用する形で誕生しました。ムダ毛の再生率を最大限低下させる有効な方法として、60年代後半には日本の皮膚科や形成外科でも導入され始め、普及しました。
針脱毛の効果
ニードルと呼ばれる細い針を皮膚に刺して電流を流すことで、ムダ毛を生えてこなくさせる脱毛方法です。施術の過程で針を毛穴に刺すため、医療機関でしか施術することができません。針を刺す作業はムダ毛1本1本に対して行われるため、施術には時間がかかります。また、施術者にはある程度のスキルが要求されます。レーザー脱毛が主流になった現在では少なくなりましたが、施術部位が狭くレーザー機器による照射が難しい場合などは針脱毛のほうが適しているため、施術法として部分的に採用されることがあります。 毛穴に直接針を刺して電流を流すという方法は毛根・毛母を破壊するのに非常に有効であり、効果が高い脱毛方法として認知されています。皮膚組織が黒ずんでいる場所やシミ、ほくろがあるような箇所でも問題なく脱毛が行えるだけでなく、産毛のような細い毛の脱毛や、細かい施術部位にも高い効果を発揮します。
針脱毛の肌トラブル
針脱毛は痛みが問題でした。針脱毛の場合、毛穴に針を刺した瞬間ではなく、刺した針の先から電流を流す瞬間に痛みが走り、電流の長さや強さに比例して痛みも大きくなります。また、電流で皮膚表面をヤケドしたり色素沈着(黒ずみ)を起すなどの肌トラブルも起きていました。現在では針の先端部分のみに電流が流れる絶縁針が発明され、皮膚表面のヤケドなどは大幅に低減しました。赤みや腫れが起こる場合がありますが、施術部位をアイスパックなどで冷やす冷却法や、麻酔を使って最初から痛みを感じさせない麻酔脱毛法などを取り入れて施術が行われています。